句集 俳鴉(はいがらす)

句集俳鴉

四六判上製カバー装
発行日:2023/9/30
本文160頁
装幀=高林昭太
定価:2700円+税
ISBN978-4-88032-503-3

原 満三寿著

原 満三寿(はら・まさじ)プロフィール

【俳句関係】「海程」「炎帝」「ゴリラ」「DA句会」を経て、無所属。
  句集=『日本塵』(青娥書房)
     『流体めぐり』(深夜叢書社、以下同)『ひとりのデュオ』
     『いちまいの皮膚のいろはに』『風の象』『風の図譜』(第12回詩歌文学賞)
     『齟齬』『迷走する空』『木漏れ人』
  俳論=『いまどきの俳句』(沖積舎)
【詩関係】「あいなめ」(第二次)「騒」を経て無所属。
  詩集=『魚族の前に』(蒼龍社)
     『かわたれの彼は誰』(青娥書房)『海馬村巡礼譚』(同)
     『臭人臭木』(思潮社)『タンの譚の舌の嘆の潭』(同)『水の穴』(同)
     『白骨を生きる』(深夜叢書社)
     未刊詩集=『続・海馬村巡礼譚』『四季の感情』
【金子光晴著作関係】
  評伝=『評伝 金子光晴』(北溟社、第2回山本健吉文学賞)
  書誌=『金子光晴』(日外アソシエーツ)
  編著=『新潮文学アルバム45 金子光晴』(新潮社)
  資料=「原満三寿蒐集 金子光晴コレクション」(神奈川近代文学館蔵)

オ ビ

髪に梅さしてキュンです俳鴉

「俳鴉」という著者ならではの造語を基調に、
俳諧の可能性を探り、遊んだ第十句集。

あとがき(抄)

 齋藤愼爾さんが三月に他界されました。第二十三回現代俳句大賞の受賞が決まったばかりでした。
 齋藤さんは、わたしの俳諧のいちばんの理解者で支援者でした。齋藤さんとのお付き合いはそう古い事ではありません。十四五年でしょうか。あるときから俳句の誌上なんかで、わたしを俎上にあげる奇特な人がいることに気づきました。そして掲載誌を送ってくれたのが齋藤さんでした。その内、虫の俳人といわれた故・渡部伸一郎というふたりに共通の友人がいることがわかって、はじめてお会いしたのです。この間の経緯は、第六句集『風の図譜』の齋藤さんの跋「流謫と自存」に詳しく述べられています。
 それから齋藤さんに導かれて、二十一年ぶりに第二句集を上梓し、いらい第九句集まで毎年刊行しました。そのたびに、深い理解と過褒な跋文をいただきました。「人生一知己を得れば足れり」の思いでした。
(中略)
 表紙の「鴉」の絵は、謝寅(蕪村)の双幅の傑作「鳶・鴉図」のうちの「鴉」の部分使用で、どうしても表紙に使ってみたく、高林さんに無理をお願いしたものです。芭蕉の句〈日ころ憎き烏も雪の旦哉(あしたかな)〉によったものといわれます。
 この画幅への思いは、前句集『木漏れ人』でも、〈戻れぬとしりつつ謝寅の二鴉でいる〉と句にし、この句集でも掉尾に、〈俳鴉 謝寅の霙にじっと耐え〉として、〈俳鴉〉の一表象として見立てての執着です。
(以下略)

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